切花用活性化剤「PAT」

切り花の鮮やかな美しさが長く楽しめ、つぼみも大きく色鮮やかに咲きます。

切り花で生活にうるおいを

最近、生活の中で切り花や鉢植えで花または観葉植物を楽しむ人が増えています。切り花は生産農家の温室などで栽培・収穫され、卸売市場を通じて花屋の店先や関連業者向けに販売されています。消費者は、花屋で購入して花瓶に生けてリビングなどで切り花を楽しまれています。切り花の商品価値はきれいに咲いていることですが、すぐに枯れてしまうといった不満をもたれる方もおられます。花の咲いている時間がおよそ3日間ときわめて短い切り花もありますし、2週間持つ切り花もあります。また、つぼみの状態の切り花では、きれいに咲かないこともあります。なお、切り花が長く楽しめない理由の中には、花瓶が汚れていたり、花瓶の中の水が汚れてしまったり、はさみの切れ味が悪くて道管がつぶれてしまったりといったこともあります。

切り花は商品の寿命が短く、ドライフラワーにする以外に流用のきかない商品です。生産農家から卸売市場を通して消費者のもとに届くまで、短時間で輸送し、生き生きとした状態を保つことが重要です。そのために、流通段階ではいわゆる低温流通が実施されています。たとえば温帯性のバラなどは10℃以下、亜熱帯性の花は10~15℃での輸送が推奨されています。花の切り口は輸送時にはできるだけ水に漬け、しかもその水には防菌剤を入れるなどの対応が推奨されています。

切り花は生ものであり、その取扱いには専門的な技能が要求されます。切り花といえども生きており、栄養分を燃やしてエネルギーを生み出すため、呼吸をしていますし、光合成も行っています。切り花は、栄養分を葉や茎などに蓄えていません。切り花の鮮度を保つために、低温での流通が推奨されているのです。

切花用活性化剤「PAT」の特長

切り花は花瓶に生けてあっても呼吸しており、花瓶の水中では雑菌が繁殖したりします。季節により多少異なりますが、2~3日おきに水替えが必要です。花瓶の水に塩素系の漂白剤や洗剤を少量入れることで、切り花が長持ちします。もちろん、水につかる部分の葉を取り除き、水切りや湯上げ、焼き込みなどの処理をすると、花は生き生きしてきます。

花王の切花用活性化剤「PAT」を花瓶に入れて使用しますと、切り花の美しさが長く保て、つぼみも大きく育って花開きます。切花用活性化剤「PAT」には次のようなすぐれた特長があります。

  • 老化抑制
    切り花を枯らす老化ホルモン(エチレンガス)の生成を抑え、 花や葉などを長持ちさせます(図1)。
  • 防菌・防カビ
    花を生けている水に雑菌やカビの繁殖を抑えます。道管の目詰まりを防いで、茎からでた樹液や雑菌の繁殖による濁りを抑えます(写真1)。
  • 栄養成長
    切り花が吸収しやすい栄養分入りで、つぼみも育って大きく色鮮やかに咲きます。
    花弁も大きく、色つやもよくなります(写真2)。
  • 水揚げ促進
    界面現象に関わる技術を応用して、水分や栄養分の吸収を高め、切り花を長持ちさせます。
図1 老化ホルモン抑制効果
写真1 菌繁殖の抑制効果
写真2 栄養吸収促進効果

切花用活性化剤「PAT」では、流通においてもそのすぐれた特長は発揮され、しおれや落花を防ぐだけでなく、つぼみも栽培時と同じように大きく育ち、しかも花の色も鮮やかに咲きます。

海外市場でも高い評価

写真3 切花用活性化剤「PAT」の適応例

このような、すぐれた特長を持つ切花用活性化剤「PAT」を使用しますと、切り花が長持ちするので、流通段階でのロスが低減できます。水に添加すると汚れにくくなりますので、水替えの回数が少なくなり、作業の手間を削減できます。しかも、多くの品種の花に効果があり、「PAT」は水道水などで希釈し、便利に使用できます。

また、切り花(花卉)の先進国オランダでも高い評価を得ています。オランダのもっとも権威ある“アールスメア市場試験場”において、バラ、スタンダードカーネーション、スプレーカーネーション、トルコギキョウなどの多品種について「日持ち優秀/開花良好」の判定を受け、自社比較品と比べてその高い効果を認められました。アルストロメリアやチューリップなどについても「日持ち優秀」または「日持ち良好」の判定を受けました(表1、写真3)。

[表1 主な切り花の鮮度保持効果]
花の種類 品種 鮮度保持日数(日、23℃)
水道水 PAT 自社比較品
バラ ローテローゼ 3.5 10.8 7.3
スプレーバラ アレグレア 5.5 11.0 8.5
スプレーバラ リトルマーベル 9.0 17.0 11.0
カーネーション ウエストベル 7.5 16.0 10.0
キク 古城 17.0 > 30.0 17.5
ガーベラ アモン 14.8 18.5 12.5
キキョウ 5.0 12.0 6.0
カスミソウ 雪ん子 5.0 23.0 10.5
アルストロメリア オルガ 15.5 20.5 12.5

花王では、切花用活性化剤「PAT」の他に、長年培ってきた界面に関わる技術を応用して、作物の健全な育成や収量のアップなどに貢献できる、肥料に植物活力剤を配合した「パフォームソイル」シリーズや、肥料の固結防止剤「ウレソフト」、各種の機能性展着剤(アジュバント)、農薬を製造するときに使われる分散剤・ぬれ剤・崩壊剤・結晶抑制剤・乳化剤・消泡剤などを取り扱っています。なお、機能性展着剤(アジュバント)は環境保全型の農業に貢献でき、殺虫剤や殺菌剤、除草剤などの散布量や散布回数を減らすことの可能な製品です。

花王は、今後も積極的に環境保全型の農業を推進するため、さまざまな製品の開発につとめますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。

  • ※この記事は、花王ケミカルだより58号(2006年10月)から抜粋したものです。
関連製品

Kao Group