自然のために、自然からつくる
花王は、グルコースから微生物を用いて、没食子酸を製造する発酵生産技術を開発しました。没食子酸は電子、工業、食品など多岐にわたる事業分野で使用される基礎原料です。
没食子酸は、パソコンやスマートフォンといった電⼦機器の半導体関連材料や、ボイラ⽤防サビ剤の原料などとして、幅広く利⽤されています。⼯業的に重要な原料であるにも関わらず、ウルシ科植物にできる⾍こぶ (五倍⼦) からの抽出法が現在の主要な生産方法であり、樹⽊由来であるため収量が天候に左右されやすく、⽣産地も限られています。
花王は、グルコースから没⾷⼦酸を発酵⽣産する技術に着目し実⽤化を⾒据えた⽣産技術の開発を続け、このたびコリネ型細菌に複数の没⾷⼦酸⽣産経路を導⼊し、かつ副産物⽣産の代謝経路を抑制することに成功しました。
この技術により、没食子酸を高効率で生産し、安定的に供給できる新しいサプライチェーンを構築しました。
性状 | 白~微黄白色の粉末または結晶 |
純度 | > 99% |
乾燥減量 | < 10.5% |
強熱残分 | < 0.10% |
重金属 | < 20ppm |
ボイラ用水処理薬剤への適用
小型貫流ボイラを用いた鉄片の防錆効果を比較検討し、花王の没食子酸「GA-100 BIO」が現行品と遜色ない性能を発現することを確認しました。
花王は、Food and Drug Administration(FDA、米国食品医薬局)より、「没食子酸およびその塩が食品工場でボイラ水に防食の目的で加えられ、そのボイラからの蒸気が加熱の目的で食品に接触することのない状態で使用される場合、その使用は安全である」旨の見解を取得いたしました。
これにより国内展開だけでなく海外展開を促進していきます。
環境配慮
生産の安定性
サプライチェーンの多様化
花王の没食子酸「GA-100 BIO」についてのご質問やご相談は下記のフォームからお願いします。
Bio-Conversion
⾮可⾷バイオマスの利活⽤を可能にする
糖化酵素 CRESCENTIS™
Bio-Process Agents
発酵のプロセスから、サクセスを導く
発酵プロセス薬剤