Global Chemicals Japan

花王のバイオ技術とは

30年以上にわたって培ってきた洗剤用酵素の技術を基軸とし、バイオのチカラで地球環境にやさしい「よきモノづくり」を実現します。

Our Purpose

豊かな共生世界の実現

電子部品用洗浄剤図

糖化酵素技術


カーボンニュートラルの観点から、植物由来のバイオマスを利用したバイオエタノールなどのバイオケミカルが注目されておりますが、バイオマスの利用にはバイオマスを分解する酵素が必要不可欠です。花王は、食料競合回避や環境調和の観点から、一般的には分解が難しいとされている非可食バイオマスの利活用を重視しており、それらを高効率で分解できる糖化酵素を研究してきました。

非可食バイオマスと糖化酵素の役割

セルロースは、植物体を支え構造を維持する役割を果たしているため、強固な結晶構造を持ち、分解が難しいです。糖化酵素は、この強固な構造を、糖にまで分解することができます。

可食バイオマス

食べることができる材料

EX)トウモロコシ、サトウキビ

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糖、デンプン
を多く含む

糖はそのまま利用可能
デンプンは構造的に分解が容易

非可食バイオマス

食べることができない材料

EX)農業残渣、木質資源、草本系植物

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セルロース
を多く含む

植物体を支える役割のセルロースは強固な結晶構造
この構造は容易には崩れないため分解が困難

糖化酵素の役割

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強固な結晶構造のセルロースを
糖化酵素が糖へ分解

基質に合わせた糖化酵素の最適化

糖化酵素生産菌Trichoderma reeseiを用いた、キャッサバ残渣、木質パルプ、サトウキビバガス、果実の絞りかすなど様々な非可食バイオマスに対して、最適な糖化酵素の設計・開発技術を有しています。

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花王のバイオ事業についてのご質問やご相談は下記のフォームからお願いします

バイオ芳香族化合物製造技術


微生物が体内で物質を作り出す性質を利用して特定の成分を作らせる発酵生産は、従来の製造プロセスよりもCO₂排出量が一般的に少ないことから、環境負荷の軽減が可能な製造方法と考えられています。しかし、化学原料のひとつである芳香族化合物は、産業的な利用価値が高いにも関わらず、微生物内での代謝経路のステップ数が多く複雑なため、発酵生産での商業的な製造の例は限られています。
このたび花王は、微生物による洗剤用酵素生産研究の知見を活かし、コリネ型細菌を用いて発酵生産する技術を検討し、芳香族化合物である没食子酸の量産に成功いたしました。今後も産業界に有用な芳香族化合物の発酵生産開発を進めていきます。

バイオマスからの芳香族化合物製造

芳香族化合物は、主に石化原料からの大量化学合成もしくは植物からの抽出により生産されていますが、石化原料の大量使用による環境負荷、植物の季節変動による供給安定に課題があります。花王は、この課題に対し、サステナブルな原料である「糖」を原料とした発酵生産技術による芳香族化合物製造の生産検討を進めています。

電子部品用洗浄剤図

コリネ型細菌を⽤いた⽣産技術

花王は、バイオベンチャーから導入したGenaExpress技術と、人工代謝経路設計技術により、目的の化合物を高効率に生産させる微生物を開発することが可能です。

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関連技術資料

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