水中でのフィラーの小粒径化を実現
花王は家庭用から工業用までの幅広い分野の中で長年培ってきた界面制御技術をベースに、幅広い分散質に対して適用可能な分散剤「カオーセラ」シリーズを開発しました。
「カオーセラ」シリーズは、電子部品製造の各工程において、セラミックスをはじめ、金属、シリカ・カーボンブラックなどに対して優れた分散性能を発揮し、電子機器の高性能化・小型化に貢献します。
カオーセラ 2000シリーズとは
「カオーセラ 2000シリーズ」は水系のアニオン型分散剤です。幅広いセラミックス・金属粒子に対し、高い分散性を発揮します。本品はナトリウムやカリウムなどの金属イオンを含んでおらず、燃焼後に残留物が残らないため、電子部品関連にも適応可能です。
特長
「カオーセラ 2000シリーズ」は負に帯電しているため、正に帯電しているセラミックスや金属粒子に対し、高い吸着性能を発揮します。また、分子内に不溶化/吸着ユニットを導入することにより、固体粒子への吸着性を高めています。
分散のメカニズム模式図
組成内に吸着ユニットがないため、分散質(粉体)への吸着率が低下します。
不溶化ユニットが分散質(粉体)に強固に吸着する結果、分散質(粉体)への吸着率を向上させることができます。
吸着ユニットが分散質(粉体)へ電気的に吸着するため、吸着率を高めることができます。
ソリューション
高い分散性を持った分散剤を試したい
カオーセラ 2020
添加量によって粘度が変わらず扱いやすい分散剤が欲しい
カオーセラ 2110
分散状態を長期間に維持したい
カオーセラ 2110
最適添加量にて高い分散性を発揮します。より小粒径化が求められる場合に最適です。
アルミナの分散性
【試験条件】
分散剤:カオーセラ 2020(有効分 40wt%)
分散体:アルミナ(平均粒径 0.2μm) スラリー濃度 80wt%
分散方法:ラボディスパー(2500rpm×2分間)
最適添加量にて高い分散性を発揮
幅広い添加量領域で高い分散性を発揮します。また、経時の粘度変化も小さく、長期安定性に優れています。
アルミナの分散性
【試験条件】
分散剤:カオーセラ 2110(有効分 40wt%)
分散体:アルミナ(平均粒径 0.2μm) スラリー濃度 80wt%
分散方法:ラボディスパー(2500rpm×2分間)
カオーセラ MD-Pとは
「カオーセラ MD-P」は水系のカチオン型分散剤です。特にシリカやカーボンブラックに対し、高い分散性を発揮します。本品はナトリウムやカリウムなどの金属イオンを含んでおらず、燃焼後に残留物が残らないため、電子部品関連にも適応可能です。
特長
カオ―セラ MD-Pは正に帯電しているため、負に帯電している固体粒子に対し、高い吸着性能を発揮します。
アニオン性分散剤
● 吸着せず
● 減粘効果なし
カオーセラ MD-P
● 静電気反発効果
● 減粘効果あり
ソリューション
アニオン系の固体粒子に対し、高い吸着性能を発揮します。吸着後に静電斥力を活用することで高い分散効果を発揮します。
シリカの分散性
【試験条件】
分散剤:カオーセラ MD-P(有効分 35wt%)
分散体:シリカ(平均粒径 0.2μm) スラリー濃度 70wt%
分散方法:ラボディスパー(2500rpm×2分間)
カタログ、SDS、chemSHERPA
製品名 | カタログ | SDS | chem SHERPA |
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カオーセラ 2000 | |||
カオーセラ 2020 | |||
カオーセラ 2110 | |||
カオーセラ MD-P |
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