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花王のポリソルベート「エマゾール」

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食品製造において、油浮き、分離、白濁、ダマ、食感劣化などでお困りの際、ポリソルベートは処方検討の選択肢となります。課題や食品カテゴリーに応じた製品選定の考え方をご紹介します。

食品製造で、こんなお困りごとはありませんか

ポリソルベートを製品名で探している方だけでなく、食品製造における乳化・可溶化・分散の課題から、適した解決策を検討いただけるよう整理しました。

油浮き・分離

ドレッシング、ごまだれ、ソース、レトルト食品(カレー、シチュー)等 保存中や加熱後に油浮き、層分離が起こる場合があります。

白濁・香料のばらつき

白濁・香料のばらつき、不均一香料、色素などの親油性分を水系へ均一化したい場合、温度変化により濁りや香りのばらつきが課題ととなることがあります。

ダマ・沈殿・凝集の発生

粉末スープ、ミックス粉、アミノ酸、プロテインなどでは、粉体の濡れ性の低下(疏水性)により、水に分散しにくく品質や見た目の印象に影響します。

ホイップクリームのダレ

泡構造やエマルションが不安定な場合、保型性、口溶け、作業性・幅などに影響することがあります

アイスクリームのシャリシャリ感
チョコレートのブルーム

氷結晶や油脂結晶の状態は、冷菓・冷凍食品、フローズンデザート、チョコレートの外観、食感に大きく影響します

厳しい条件下での安定性

酸性・アルカリ性、高濃度塩分、高温度、高温殺菌などで乳化が不安定になりやすい条件では乳化剤の選定が重要になります

製品情報を詳しく確認したい方へ

エマゾール L-120V、S-120V、O-120Vの製品情報、機能、用途、使用基準をカタログでご確認いただけます。


ポリソルベートとは

親水性乳化剤としての働き

ポリソルベートは、ソルビタン脂肪酸エステルに酸化エチレンを付加した、親水性の乳化剤です。水になじみやすい部分と油になじみやすい部分を持ち、界面への吸着や会合体形成により、乳化・分散・可溶化に寄与します。食品用途では、O/W型乳化食品、香料、粉末食品、菓子、冷凍食品などで検討されています。

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モノグリセリン脂肪酸エステル:エキセルシリーズ
ソルビタン脂肪酸エステル:エマゾールシリーズ


ポリソルベートの主な機能

食品の種類や処方条件に応じて、乳化、可溶化、分散、結晶調整、他乳化剤との併用など、複数の観点から検討できます

乳化

水系中に油性成分を細かく分散させ、O/W型乳化食品の安定化を補助します。

可溶化

香料、色素、親油性成分などを水系に均一化しやすくします。

分散

粉末食品やスープ、調味料などで、分散性の改善を検討できます。

耐酸性・耐塩性

酸性食品や塩分を含む食品など、乳化が不安定になりやすい条件での処方、配合に適しています。

結晶調整

チョコレート、冷凍食品、アイスクリームなど、結晶や構造が品質に関わる食品で検討できます。

併用設計

親油性のソルビタン脂肪酸エステル等と組み合わせることで、用途に応じた処方設計が可能です。


主な用途と検討例

食品カテゴリー別に、想定される課題と製品候補を整理しています。実際の効果は処方や工程条件により異なります。

食品・用途 想定される課題 検討できる機能 製品候補
香料・色素・飲料 白濁、香料の分散、温度変化による濁り 可溶化、乳化、均一分散 エマゾール L-120V
ドレッシング・ソース 油浮き、層分離、酸性・高塩分系での不安定化 O/W乳化、乳化安定化 エマゾール O-120V / S-120V
アイスクリーム シャリシャリ感、氷結晶・脂肪球構造の不安定化 乳化、結晶調整、構造安定化 エマゾール S-120V
ホイップクリーム ダレ、泡構造の不安定化、保型性不足 乳化、起泡性・泡構造の調整 エマゾール S-120V / O-120V
粉末食品・ミックス粉 ダマ、溶けにくさ、分散性不足 分散、濡れ性改善、乳化 エマゾール L-120V / O-120V
チョコレート・冷凍食品 ブルーム、結晶不安定、解凍後の食感劣化 結晶調整、構造安定化 エマゾール S-120V

ポリソルベート製品一覧

製品名 内容組成 溶解性
(1%、25℃)
HLB 外観
(25℃)
エマゾール L-120V ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート
添加物名:ポリソルベート20
脂肪酸:ラウリン酸(植物由来)
水:可溶
植物油:可溶
16.7 黄色液体
エマゾール S-120V ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート
添加物名:ポリソルベート60
脂肪酸:ステアリン酸(植物由来)
水:可溶
植物油:可溶
14.9 黄色液体
エマゾール O-120V ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート
添加物名:ポリソルベート80
脂肪酸:オレイン酸(植物由来)
水:可溶
植物油:可溶
15.0 黄色液体

製品別機能と主な用途

製品名 特徴・機能 主な用途
エマゾール L-120V 親油性成分の可溶化、乳化
(香料、色素、健康食品素材等)
香料、色素、健康食品
エマゾール S-120V O/W型難乳化食品の乳化・安定
低pH、高塩分、乳化不安定化成分を含む乳化系
乳蛋白質の変性抑制
小麦蛋白強化、澱粉複合体形成
併用乳化剤の溶解、分散、液晶化
ホイップクリーム、アイスクリーム
調味食品、ココア
ショートニング
洋生菓子、焼菓子
エマゾール O-120V O/W乳化物の解乳化調整
併用乳化剤の溶解、分散、液晶化
ホイップクリーム、アイスクリーム

食品用途での検討・ご相談はこちら

食品の種類や処方条件に応じて、適した製品や使用方法の検討をサポートします。


製品選定の考え方

食品の種類、油性成分の性質、pH、塩分、加熱条件、併用乳化剤、求める食感や安定性により、適した製品は異なります。

可溶化を重視

香料、色素、親油性素材を水系に均一化したい場合は、L-120Vを中心に検討します。

乳化安定化を重視

ドレッシング、ソース、調味食品などの油浮き・層分離には、O-120VまたはS-120Vを検討します。

泡・氷・結晶を調整

ホイップ、アイス、チョコレート、冷凍食品では、S-120Vや併用乳化剤設計を検討します。

分散性を改善

粉末食品、スープ、プロテインなどでは、L-120VまたはO-120Vを検討します。

ご使用にあたって
 

ポリソルベートをご検討いただく際は、食品カテゴリーごとの使用基準をご確認ください。使用可能な食品、上限量、表示方法は用途によって異なります。
以下では、食品カテゴリー別の使用基準を確認しやすいように整理しています。

■ 使用基準

※各ポリソルベート共通

食品 使用基準
(ポリソルベート80として)
●カプセル、錠剤等通常の食品形態でない食品 25.0g/kg
●ココア及びチョコレート製品 ●ショートニング ●即席麺の添付調味料
●ソース類 ●チューインガム ●乳脂肪代替食品
5.0g/kg
●アイスクリーム類 ●菓子の製造に用いる装飾品(糖を主成分とするものに限る) ●加糖ヨーグルト ●ドレッシング ●マヨネーズ
●ミックスパウダー(焼菓子及び洋生菓子の製造に用いるものに限る)
●焼菓子(洋菓子に限る) ●洋生菓子
3.0g/kg
●あめ類 ●スープ ●フラワーペースト(ココア及びチョコレートを主要原料とし、これに砂糖、油脂、粉乳、卵、小麦粉等を加え、加熱殺菌してペースト状とし、パン又は菓子に充填又は塗布して食用に供するものに限る) ●氷菓 1.0g/kg
●海藻の漬物 ●チョコレートドリンク ●野菜の漬物 0.50g/kg
●非熟成チーズ 0.080g/kg
●海藻の缶詰及び瓶詰 ●野菜の缶詰及び瓶詰 0.030g/kg
●その他の食品 0.020g/kg
  1. 「カプセル・錠剤等通常の食品形態でない食品」に菓子類は含まれないこと。
  2. 「非熟成チーズ」はマスカルポーネ、モッツァレラなど熟成過程を経ずに製造されるチーズであること。
  3. 「チョコレートドリンク」はチョコレート類を原料として製造したもので、そのまま、又は希釈して飲用に供するものであること。
  4. 「菓子の製造に用いる装飾品(糖を主成分とするものに限る。)」は菓子や果物などにかける砂糖衣をいい、アイシングやコーティングとして用いられるものであること。
  5. 「焼菓子(洋菓子に限る。)」はいわゆる長崎カステラを含むものの、饅頭、煎餅のような和菓子や菓子パンは含まないこと。
  6. 「スープ」は肉、魚介、野菜などのだしを土台にした汁物であって、主に飲用に供する食品であり、粉末やペースト状にしたものもこれに含まれること。コンソメやボルシチなどがこれに該当するが、和風の汁物やパスタソースなどは含まれないこと。
  7. 「ソース類」は果実ソースやチーズソース等のほか、ケチャップも含むこと。ただし、ピューレー及び菓子などに用いるいわゆるフルーツソースのようなものはこれに含まれないこと。
  8. 「加糖ヨーグルト」は糖類を加えたヨーグルトをいい、飲用に供するヨーグルトドリンクは含まないこと。

* 食品への表示は『乳化剤』の一括表示が可能です。

* 賞味期限:製造後2年

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