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(事例)デジタル印刷に使用する水性インクジェット用顔料インク


フィルムパッケージ印刷時の “VOC排出低減” で環境負荷低減に貢献する「花王の水性インクジェット用顔料インク」

食品、菓子、日用品や雑貨など、さまざまなモノの包装に用いられるフィルムパッケージへの印刷は、有機溶剤を使用した油性インクが長年使われてきました。油性インクを使った印刷では、印刷工程中に多くのVOC (揮発性有機化合物)*2が排出されます。

印刷業界の作業環境改善に貢献

今日のフィルムパッケージへの印刷は、滲み防止、速乾性の機能要求から有機溶剤を使用した油性インクが使われています。油性インクを使った印刷は、印刷工程中に多くのVOCが排出されることから、労働作業環境と地球環境への負荷が課題となります。また、改正大気汚染防止法(平成18年)の施行を背景に、印刷業界全体で自然環境・労働環境などの環境負荷低減が求められています。
 
花王は、独自の「顔料ナノ分散技術」「界面制御技術」「ポリマー設計技術」「ポリマーコーティング技術」を駆使し、VOCの排出を低減した「水性インクジェット用顔料インク」を開発しました。このインクは、フィルム印刷に必要な濡れ性・吐出安定性・乾燥性・再分散性を兼ね備えており、インクがフィルム表面に着弾すると同時にインク一滴一滴が瞬時に濡れ拡がるようにすることで、少ない量のインクで素早く乾燥するのが特長です。
この特長により、高品質なVOCレス印刷を実現し、印刷作業環境や自然環境の負荷低減に貢献しています。

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VOCの削減で明るい未来に貢献

花王の基礎技術と知見から生まれた「水性インクジェット用顔料インク」により、軟包装フィルム・紙器・段ボール・テキスタイルなど、産業印刷分野への展開を進めてまいります。花王のインクだからこそ実現できる、安心・安全と感動を提供できるようなパッケージ企画についても携わってまいります。
 
今後も印刷業界や印刷物を使用する、すべての人々の明るい未来に貢献できる、製品とサービスの提供を進めてまいります。

 
(*1)軟包装:プラスチックフィルム、紙など柔軟性に富む基材から構成される包装
(*2)VOC(volatile organic compounds):揮発性有機化合物
   改正大気汚染防止法(平成18年)により、VOC排出規制が実施されています。

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