Global Chemicals Japan

フラックス洗浄剤・パワー半導体用洗浄剤

高密度実装、高温実装の洗浄課題を解決するフラックス洗浄剤

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花王では長年培ってきた洗浄技術をベースにして、特定規制物質および塩素系溶剤の代替洗浄剤「クリンスルー シリーズ」を開発展開しております。特にはんだによる部品接合時における代表的な汚染物であるフラックスの洗浄に関しましては、フロン代替時より多くのお客様にご愛顧いただいてまいりました。

このフラックスについては、表面実装用途を中心に急速に無洗浄化が進みました。また洗浄工程の経済的負荷を低減するため、水洗のみで洗浄可能とする水溶性フラックスも普及しています。高信頼性が要求される分野ではロジン系フラックスが使用されており、高性能な洗浄剤が求められています。

さて一方、スマートフォン、パソコン、各種ゲームに代表されるデジタル情報機器は、さらなる小型軽量化、高速化、高機能化という要求に対応するために実装技術も日々進歩しています。BGA(Ball Grid Array)、PoP(Package on Package)、SiP(System in Package)といった半導体パッケージはこれらの高密度実装技術に対応するために小型化・薄型化・多層化が進んでいます。車載用基板、産業機器用基板といった高信頼性が求められる分野も含め、製品信頼性に直結する洗浄への要求特性は高くなり、さらには生産効率、歩留まりを上げるために、これまで以上の高性能洗浄剤や洗浄システムが要求されています。

花王では、こうした3次元実装、高密度実装の狭ピッチ化に起因する課題を解決すべく、花王の高性能フラックス洗浄剤「クリンスルー 600」シリーズを開発いたしました。「クリンスルー 600」シリーズは既存の「クリンスルー 700」シリーズと同じく、水系であり、製品信頼性が高いなどの特徴を有したまま、花王の最新の界面活性剤技術を活かし、狭ピッチ洗浄性および錫化合物の洗浄性を向上させた新しいフラックス洗浄剤です。

また、更なる低炭素社会へ貢献するパワー半導体では、より電力の削減が期待されるSiC/GaNの搭載が本格化する中で、高融点はんだフラックスや、さらに融点の高い金属焼結剤を用いた接合へと移行しております。高融点はんだフラックスではリフロー温度が高いため、金属基板上に多量の酸化物や、炭化した難洗浄性のフラックスが発生します。また、金属焼結剤では、基板上にフラックスではないペースト由来の有機物が付着し、それが基板上に残留することで後工程の不良率を高めております。「クリンスルー MX-500」はこうした次世代パワーモジュール接合時の難洗浄物質である高融点はんだ、金属焼結剤の有機物を同時に除去することで、工程の短縮と不良率の低減に貢献しております。

今後とも加速するIT技術/低炭素化社会への移行に伴い、使用される材料の難洗浄性など工程薬剤起因の課題はますます増加することが予想されます。
花王は、環境にやさしいものづくりを一層推進すべく、水系の洗浄剤にてこれらの課題に取り組み、半導体の進歩に貢献していきたいと考えています。

製品紹介


酸化膜除去も可能なパワー半導体用洗浄剤
クリンスルー MX-500

高温で焼結・接合されるパワー半導体モジュールにおいて、高い洗浄力と同時に銅等の金属表面の酸化被膜を除去することで後工程不良の低減が可能です。

油水分離対応型フラックス洗浄剤
クリンスルー 750HS

リンス水から洗浄剤や洗浄除去した汚れを油水分離することにより、リンス水のリサイクル・長寿命化が可能となり、排水負荷の低減が可能です。

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狭ギャップ対応フラックス洗浄剤
クリンスルー 618

微細化・狭ギャップ化が進む半導体チップ・実装部品の極微細な隙間を考慮し、専用設計された洗浄剤です。フラックス洗浄性を大幅に強化できます。

ラインナップ


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