2023年12月、宮城県で発生するPET(ポリエチレンテレフタレート)製廃漁網を原料に用いた、アスファルト改質剤「ニュートラック 5500FN」を県内道路に施工し、の実証実験を開始しました。
本取り組みは、宮城県が公募する「令和5年度みやぎ産業廃棄物3R等推進事業費補助金(研究開発等)」に採択され、宮城県の補助を受け日本道路株式会社と花王株式会社の協業で実現しました。
このサーキュラーエコノミー※の実証実験は、水産業が盛んで大規模な製網メーカーの拠点が多数存在する宮城県で行いました。
製網メーカーでは、役目を終えた廃漁網の有効活用を行っておりナイロン製漁網のリサイクルが進んでいます。 しかし、まき網漁に使用する「PET製漁網」のリサイクル検討は歴史が浅く、宮城県内で500~600t/年もの使用済み漁網が発生しているにもかかわらず埋立または、焼却処分されているのが現状です。
この廃棄する素材を有効活用することで、従来の処分に要していた埋立地やCO2発生を抑制することが可能になります。
今後は、施工後の舗装状態の経過確認をするとともに、様々な素材の活用検討を進めていきます。
花王は、サスティナブル素材の深化、新たなエコソリューションの提案による社会の脱炭素と循環型経済へ貢献に対し継続的に取り組んでいきます。
※サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、資源(製品や部品など)を循環利用し続けながら、新たな付加価値を生み出し続けようとする経済社会システムです。
宮城県から発生する使用済み「PET漁網」を活用し、県内舗装の高耐久化を目指します